はじめに
相対テンスの授業は、状況と例文を提示するだけでは、学生から質問が出てきてしまい、それに答えているうちに時間が来てしまうということが続いていました。それで、相対テンスそのものをはっきり説明した方がいいと思って作った教案です。
プリントの「C.」で「〜ます」と「〜ました」のテンスを確認していますが、これは必須です。
1ページと2ページは学生用プリントで、3ページと4ページは先生用プリントです。
「T:コメント」は先生用メモです。
「H.」「I.」「J.」について
考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法(原沢伊都夫)では、「相対テンス(継起関係の従属節)」、「同時関係の従属節」という節を立てていますが、「H.」「I.」「J.」も相対テンスで説明できると考えました。
説明用のスライド
これはプリントの説明用に作ったKeynoteのスライドです。
まず主節のテンスを学生に答えさせてから、ヒント「わたしはここからみます」を見せて、従属節のテンスを答えさせました。
参考資料
従属節のテンスは、主節のテンスとは異なり、主節で表される出来事との時間的前後関係を表します。
初級を教える人のための日本語文法ハンドブック 庵功雄他 p50
従属節のル形は主節で表される時点以後の時点を、従属節のタ形は主節で表される時点以前の時点を、それぞれ表します。一方、主節のル形とタ形は発話時との時間的前後関係を表します。
このように、従属節のテンスは主節のテンスに従って相対的に決まるので相対テンスと呼ばれます。
初級を教える人のための日本語文法ハンドブック 庵功雄他 p51
このように、1つの文で2つの出来事を表すとき(主となるものを主節、従となるもの従属節と呼び、文の並びにおいては主節は原則的に最後に来ます)、従属節のテンスは主節の時点を基準に決定されるわけです。
考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法 原沢 伊都夫 p68
このように、主節の出来事が起きた時を基準とするテンスを相対テンスと呼び、発話時を基準とする絶対テンスと区別されます。相対テンスになる従属節は、「〜ときに」「〜まえに」「〜あとに」など、2つの事柄が順番に起こる継起的な場合に限られます。また、主節は必ず絶対テンスになります。
考えて、解いて、学ぶ日本語教育の文法 原沢 伊都夫 p69